1日に200円しか使えないからパン1個とカップラーメンしか食べられない…
「家計が苦しい。朝食抜きで一日1食かせいぜい2食、例えばお昼にパン一個、夕飯はカップラーメンだけ」
一日200円。1か月で考えると約6000円。
食費に1か月1万円も出せない…日々の生活に余裕がなく瀬戸際の生活をしている場合、起こりうる状況かもしれません。1日200円しか使えないとなると、確かに簡単に食料を調達できる予算ではありません。コンビニなどの場合だと、下手すればおにぎり2個買うのも怪しいという金額ではないでしょうか。
その200円を、3日分使ったと思って600円で買い物してみよう
でも、ここでほんのちょっと見方を変えて、少しだけで良いので先のことまで見据えて「3日で600円」使える、と考えるともう少し選択の幅が広がります。
例えば、
3日間分で600円使えるなら、例えばこんな買い方ができますよ、という一例を挙げてみましょう。
- 5食入りの袋入りラーメン(しょうゆ味):148円
- 乾燥わかめ:100円
- もやし:20円
- 小松菜(見切り品):60円
- スティックパン6本入り(見切り品):139円
- かまぼこ(見切り品):50円
- 消費税8パーセント:41円
558円。600円でお釣りが来ました!5食入りの袋入りラーメンは安いものを見かけても200円くらいのことが多いので、今回は近所のスーパーのおかげでかなりお買い得に入手できたかと思います。また、小松菜とかまぼこの見切り品を掘り出したのも収穫です。このあたりは臨機応変に、価格が高いようなら思い切って購入を見送ります。
お昼ご飯を50円に。
手始めに、お昼ごはんを菓子パン1個ではなくスティックパン2本にしてみましょう。
子どもたちも大好き、朝食におやつに軽食に。と主婦の強い味方スティックパン。価格に対して数量が多く、味もついているので手軽に食べられるというメリットから、食べ盛りのお子さんを持つおかあさん達以外にも、様々なシチュエーションで一度は手にしたことのあるお品ではないでしょうか。
2本食べられるとはいえおやつ替わりになるような細いパンなので、ちょっとお腹が空くかもしれません。もちろん栄養を考えたら糖質たっぷり炭水化物の塊、という代表格でしょう。
でも、もともとお昼は菓子パン1個だった。と想定すると、満足度はそこまで変わらないのかと思います。何しろパン1個分のお値段でそれこそ3日間食べられます。
ずっとスナックパンを食べ続けましょうというわけではなく、次の3日間、そこから後々の健康的な食生活への移行期間、ひいては貯蓄や豊かな生活にまでつなげていくための第1歩だと思えば問題なくいけるはず。
夕飯は栄養も摂れて100円以下!
カップラーメン1つだったはずの夕食を見てみましょう。
カップラと違って5袋セットのラーメンは5食とも醬油味、あるいは味噌味、と同じ味が続くのがちょっとネックでしょうか。ただそこは具材を日替わりで入れればバリエーション豊かになりますし、インスタントとはいえ食材を増した分、カップラーメン単体よりは炭水化物以外の栄養も取れます。
具体的な調理例をご覧いただければと思います。まず1日目は、もやしわかめラーメン。麺こそインスタントですが、見栄えだけなら食堂とかに「ラーメン」という名のメニューで、400円くらいで売られていそうじゃないですか?
ご参考までに、こちらにかかった食材費は67円です。
2日目は、もやしを小松菜に代えてゆでて乗せただけ、鉄分増強の青菜ラーメン。これもあっさりしておいしいです。
3日目に作成した、残り食材を塩こしょうで炒めて乗せた野菜炒めラーメン。栄養価も高く、これはもう絶品!(自画自賛)
さらになんと、袋入りラーメンは3日間食べてもまだ2食分余るという特典付き!
乾燥わかめも全部は使い切れないので残りますが、乾物は常温保存できるし賞味期限も長いのでまったく問題ありません。
もし小松菜やもやしをラーメンの具で使いきれず余ったら、おひたしにすることもできます。かまぼこと組み合わせて中華サラダにしても豪華です。
この「同じ予算でも、次への繰り越しが生まれる」というのは重要になってきます。次の3日間を組み立てるときに、すでに2食分の麵の在庫があるというところからのスタートなので余裕が生まれ、もっと食の選択肢が広がる可能性につながります。
簡単でいいので、自炊のススメ。
すぐ食べられる菓子パン、作るのが簡単なカップラーメン、ついついその手軽さから選んでしまいがちですが実はそれほど安価なものではないということを念頭に置く必要があります。また、空腹は満たされるとしても栄養を摂取するという食事本来の目的を考えると、カロリーと塩分と油分。。。といった偏ったものとなってしまうことは否めません。
もちろんカップラーメンそのものはお湯を注ぐだけで食べられて常温で保存も可能。という便利で頼れる存在であることも間違いないので、そこは災害時のストックとして、あるいは本当に疲れ切って何もできないとき用になど、いざというときに取っておくことにしましょう。
自炊が苦手だという方も、本気で今より一歩豊かな生活を目指すのであれば、まずは普段の食生活を「お湯を注ぐだけ」から一歩進んで「インスタントでいいからラーメンを作る」ところから始めてみましょう。
もしラーメンを煮る鍋がないなら、その場合は5袋入りのチキンラーメンでもいいのです。もやしは電子レンジがあるなら洗ってチンすればいいし、わかめは乾燥したままラーメンと一緒にどんぶりに入れて、お湯を注げばそのまま食べられます。
炭水化物オンリーだった食事に野菜かたんぱく質、何か具を増せたらそれはもう立派な自炊です!
食生活の充実と、中長期的な展望を見据える練習を兼ねてやってみよう。
1日2食で200円。と考えたときに、何だかカップラーメンと菓子パンよりも、食材の選択とちょっとした自炊次第でリーズナブルかつ健康的な食生活が営めそうな気がしてきませんか?
健康を保つことは、何よりの節約につながります。お金がないことを理由に、あるいは貯蓄を理由に日頃まともにご飯を食べず無理やりお金を貯めたとしても、体調を崩してしまったり病気になって通院や入院となると結局別の出費が生じてしまいます。
(もちろん、上にあげた600円食生活の例には水道光熱費等はカウントしていないので厳密な金額ではありませんが、工夫できることのイメージは浮かびやすいかと思います)
これらのことは食費に限らず節約や日々のやりくり、さらには貯蓄に関しても言えることなのですが、
ある程度ざっくりでも構わないので
- 「今購入しようとしているものにどのくらいの価格(コスト)がかかるのか」
- 「価格に対して、そのものがどのくらいイイ仕事をしてくれるか」(いわゆるコスパ、の部分です)
といった視点で考えていくことが重要になってきます。一見するとちょっとお値段かかるからやめようかな?といったものでも、長く使える、使いまわしが出来る、など自分のニーズに合っていてコストパフォーマンスが高いものであれば、それを選択する余地があります。
また、これは投資などでも同様の考え方になっていくのですが、「いま」起こっていることに対してのみ過度に一喜一憂し、そわそわ・オロオロするよりも、ある程度中長期的なことまで見越して物事を考えていけるようになると、日々の暮らしを豊かで充実したものにするための一歩が踏み出せるようになるのかなと思います。
節約の肝になる、「中長期的な展望を見据えること」。食費も同じで、一歩一歩やって慣れていけばそんなに難しいことではないのです。